毒まもについて

最近流行っている「毒まも」(「毒まも残飯」)と、その強さとかについて
■どくまもとは
どくどく+守る等を用いて相手に一方的にダメージを与えていく戦法
これだけ書くと毒のダメージしか増えず全く意味のない戦法に見えることもできますが、これが砂霰のダメージや残飯の回復と組み合わさるととても強い戦法となります。

実際に書いて見ましょうか
これはこちら持ち物たべのこし固定。相手に回復技、こちらを一撃で倒せる技がない。ということを前提とします。
▼1ターン目
・最初のターン毒を当てる
毒ダメージが1/16 砂ダメージが1/16 相手残りHPHP7/8
自分はたべのこしで体力回復→1/16 砂霰のダメージもたべのこしで無効 砂霰効かないポケモンだと体力回復
▼2ターン目
・こちら守る
相手攻撃 しかし守られて意味がない
毒ダメージが前ターンの2倍の1/8 砂ダメージで1/16 相手残りHP11/16
自分はたべのこしで体力回復→2/16(この時点で1/8回復できる)
この時点で相手の残りHPは3/4以下
▼3ターン目
居座れる程の体力があったら攻撃しましょう。早いターンで相手を倒せる可能性があるからです。
また、攻撃した場合でも攻撃のダメージはとりあえず無視して考えます
・こちらチェンジor攻撃
相手なんらかのアクション
毒ダメージがさらに増え3/16 砂ダメージが1/16 相手残り7/16
自分はたべのこしで体力回復→3/16
この時点で相手の残りHPは1/2以下
▼4ターン目
・当然守る
相手不発
毒ダメージがさらに増え1/4 砂ダメージが1/16 相手残り1/8
自分はたべのこしで体力回復→1/8
この時点で相手の残りHPは1/8


いかかでしょうか?
3ターン目のダメージを考慮しないで考えると倒せるのは5ターン目以降ですが、3ターン目にダメージを与えると3ターン、もしくは4ターン目に倒せる。ということになります。
そしてなおかつ、自分は体力を1/8 自己再生や羽休めの1/2分も回復できるのです。
耐久が高く自己回復技が眠るしかないポケモンにこの体力回復は大変貴重です。


ですがこれだけだとただ単純に3ターン自己能力アップ技使って攻撃したり、4ターン攻撃してたほうが攻撃が効くようにも見えます。
なぜ毒毒が強いのか、なぜ守るが入っているのか。そこに注目して考えて見ましょうか。

■毒の強さ
毒毒の強さは、相手がどんなポケモンであろうと、無効されない限り絶対のダメージが約束されること
そして、どんなポケモンでも簡単に覚えられるその便利さにあるのです。
ポケモンにおいて基本的なことに「タイプ相性」というものがありますね。
このタイプ相性は悪ければ悪いほどダメージが通りにくくなり、手のひらで弄ばれるように倒されてしまいます。言わば天敵ってやつですね。
そのタイプ相性を「毒毒」は撃つだけで無理やり突破してしまうのです。相性がよかろうと悪かろうと、毒さえ通れば関係なくなってしまいます。


一撃必殺のような爆発力はなくとも、耐久力を活かしたポケモンが毒を受けるのは実質的な機能停止。
受けポケが毒を回復する技を持っていないとそれだけで受けとして出しづらくなり、仮に毒を盛られていなくとも「毒持ってるから出せない・・・」という心理的に追い詰めることもできます。
また、やけどや砂霰にも同じことが言えますが、ダメージが加算すれば加算するほど生半可な攻撃でさえも受け切れなくなってきます。
少し威力不足気味の拘り系の技でも毒のダメ加算した分と合わせて一撃で仕留められるようにもなるので、どんな場面においてもこっちが一方的にアドを取ることができます。



■守るの重要性
先ほど書いた感じだとダメージ増加と体力回復という意味しかなさそうに見えますが、実はもっと重要な仕事が隠されてます
守るの特性をいくつか表にしてまとめてみましょうか。
・そのターン相手のダメージを受け付けない
→ターン終了時のダメージ、残飯回復は計算されるので相手に先ほど(毒+砂霰+残飯)のような展開の流れを作れる
・相手のポケモンの戦略を把握することができる
拘り系のポケモンの技を固定することができる
相手の技を見てから対処することができる
・逆鱗を無効化できる※
・積み技、身代わりに無抵抗になる
・交換(チェンジ)読みがされやすい


ダメージを受けずに毒残飯でダメージや回復量を蓄積させるのについては前述した通り。
次の「相手の戦略を把握する。についてですが、これもとても重要です。


たとえば相手のバンギラスが物理型なのか特殊型なのか
相手のスイクンに毒があるのかないのか等、ある程度の戦略を把握することができます。


次に拘り系を固定できる点について。
これが今の環境では非常に重要で、バンギラスヘラクロスボーマンダロトム等の受けにくい高火力ポケモンの技を見てから対処することが可能となります。
(例:ボーマンダが大文字か流星群のどちらを撃つか分からない場合、守るを使えば安全にグロスに繋ぐことができる 等)
これが今の環境化では非常に重要で、それらを起点にこちらも積みポケや拘りポケモンで展開することも可能です。
特にヘラクロスなんかは仮に毒状態にして根性を発動させてしまったとしても、控えさえしっかりしていれば守るで完全にリカバリーが効くので問題がなくなります。
要するに、本来ペースを無理矢理奪う目的であるハズの拘り系のペースを完全に崩すことができるわけです。


ガブリアスボーマンダ等の逆鱗状態を解除するのにも一役買います。
控えに鋼がいない場合は大抵のポケモンは1撃2撃でやられてしまいがちですが、逆鱗を受ける→守ることによって逆鱗をストップさせることができる可能性がでてきます。
また、逆鱗で受けたダメージもたべのこしで守る込みで少しでも和らげることもできます。


どんな場面でも使えて便利な技ですが、やはり弱点は存在します
積み技使いは大抵が眠るを持ってたり身代わりを持ってたりするので、毒+守るだと倒すことがまず不可能です。
その場合は積み技を展開される前に拘り系でゴリ押すか、ソーナンス等で縛ってしまうのが良いでしょう。


また、1回守る→交換読み等の動きも比較的わかりやすいので、絶対的に安全ということはまずありません。
その場合は守るを使う前に交換する、相性が悪くても居座って見るなど、相手の様子を守るを使わずに伺うことも必要となってきます。
例として挙げるなら、こちらスイクンで相手サンダーの場合、10万ボルトを確実に1回耐える余裕があるならば居座って冷凍ビームを撃って見たりするのもいいですね。


疲れたのでここまで。
次は対策方法。実際に毒まもと相性の良いポケモン。相性の良い控えのポケモン等を書く予定です。